水のコラム
トイレが凍結したときの対処法は?今後凍結しないための予防策もご紹介!
冬になるとトイレが凍結し、使えなくなってしまうことがあります。
寒い地域ではないから関係ないと思う方もいるかもしれませんが、トイレの凍結が起こるのは寒冷地だけではありません。
そこで今回は、トイレが凍結する原因、対処法、予防法などを解説いたします。
トイレの凍結でお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。
トイレが凍結するのはなぜ?
トイレの凍結には、給水管が凍結する場合と排水管が凍結する場合の2つのケースがあります。
給水管が凍結した場合には、トイレタンクに水が給水されないため、トイレを流そうと思っても流すことができません。
一方、排水管が凍結した場合には、排水が行えないため、トイレの水が溢れてしまったりすることがあります。
また、トイレの凍結が起こると、トイレ本体の不具合だけでなく、細かな配管が多く、精密な構造であるウォシュレットが故障する可能性もあるでしょう。
ここでは、トイレが凍結する原因について解説いたします。
トイレが凍結する原因
トイレが凍結する原因は、2つあります。
1つ目は気温の低下、2つ目は給水管と排水管が長期間使われていないことです。
それぞれの原因について解説いたします。
気温の低下
気温の低下によって、トイレが凍結することがあります。
トイレが凍結しやすい気温は、以下のとおりです。
- ●最低気温がマイナス4度以下
- ●最高気温0度以下の日が1日以上続く
長期間使われていない
気温の低下だけでなく、長期間給水管や排水管を使用していない場合にも、凍結することがあるのです。
たとえば、旅行などで長期間家を空け、給水管や排水管に水流がない場合に起こりやすくなります。
家を空けるなど、トイレを数日間使用しない場合には、凍結防止剤を使用するなど、凍結の予防が必要です。
排水管と給水管のどちらが凍結したか分からない場合は?
排水管が凍結した場合には、トイレに水が流れません。
トイレタンクから水が流れるにもかかわらず、排水されない場合は、排水管が凍結しています。
一方、水を流すためのレバーやボタンを押しても水が流れない場合は、給水管が凍結しているかもしれません。
トイレタンクがある場合にはまずトイレタンクの蓋を開け、異物が挟まっていないかを確認しましょう。
そのような異常がないにも関わらず、給水されない場合には、給水管の凍結、断水、給水の元栓が閉まっている可能性が考えられます。
給水の元栓が開いており、断水もしていない場合は、凍結している可能性が高いでしょう。
トイレが凍結したときの場所別の対処法
トイレが凍結してしまった場合は、凍結した場所によって対処法が異なります。
まずは給水管が凍結しているのか、排水管が凍結しているのかを確認しましょう。
ここでは、凍結した場所別の対処法を解説いたします。
給水管が凍結した場合
給水管が凍結した場合には、以下の3つの対処法があります。
- ●室内の温度を上げる
- ●ドライヤーやカイロを使う
- ●お湯とタオルを使う
それぞれの対処法について解説いたします。
室内の温度を上げる
部屋の温度を上げることで、給水管を温めて凍結を直すことが可能です。
トイレはリビングから離れた場所にあることが多く、ドアもあるため、寒くなりやすい傾向があります。
そのため、トイレの室内の温度を上げることで、持続的に給水管を温めることができるのです。
トイレの室内の温度を上げるには、エアコンやヒーターで部屋を温かくし、トイレのドアを開けっぱなしにして、トイレ内にも暖かい空気が流れるようにしましょう。
凍結の度合いがひどくなければ、この方法で凍結が直るでしょう。
ドライヤーやカイロを使う
ドライヤーやカイロを使って、トイレの凍結を直せます。
ドライヤーを使用する場合は、給水管から20センチ程度離して給水管に直接ドライヤーで温風を当てると、徐々に解消されていくでしょう。
ただし、温風を当てる距離が近すぎると、急激な温度変化に耐えられず、給水管が破裂してしまう恐れがあるため、ご注意ください。
カイロを使う方法は、細い給水管や軽度の凍結に効果的です。
カイロを給水管全体に擦りつけることで解消できるでしょう。
お湯とタオルを使う
お湯とタオルを使った方法は、給水管の凍結を解消するのに特に効果的です。
タオルを45〜55℃のお湯に浸し、給水管にタオルを巻きつけます。
直接お湯をかけるのではなく、タオルを使ってゆっくりと温めていくことが大切です。
もし直接お湯をかけたり、55℃以上の熱湯に浸したタオルを巻きつけたりすると、急激な温度変化により給水管が破裂してしまう恐れがあるため、ご注意ください。
排水管が凍結した場合
排水管が凍結した場合には、以下の2つの対処法があります。
- ●ぬるま湯を流す
- ●自然に溶けるのを待つ
それぞれの対処法を解説いたします。
ぬるま湯を流す
便器の中にぬるま湯を流すことで、凍結を解消できます。
一気に流し込むと溢れ出す恐れがあるため、バケツなどで数回に分けてゆっくりと流し込みましょう。
また、熱湯を流し込むと、排水管や便器が破損する恐れがあるため、お湯の温度にもご注意ください。
自然に溶けるのを待つ
排水管は給水管と違い、自然に溶けるのを待つことも可能です。
軽度の凍結であれば、日中温度が上がってくれば溶けるでしょう。
ただし、自然解凍は時間がかかるため、しばらくトイレを使用しない場合に試しましょう。
万が一、給水管が凍結していることを忘れて、トイレを流してしまうと、水が溢れてしまう恐れがあるため、ご注意ください。
トイレの凍結の予防策
トイレが凍結するとさまざまな不具合が生じ、生活にも支障をきたします。
トイレの凍結の恐れがある場合には、日頃から予防することが大切です。
トイレの凍結の予防策は、以下の4つが挙げられます。
- ●水抜きをする
- ●ヒーターを導入する
- ●不凍液や凍結防止剤を使用する
- ●流動式トイレに交換する
それぞれの予防策を解説いたします。
水抜きをする
トイレの水抜きをすることで、給水管の凍結を防げます。
給水管の凍結の原因は給水管の残水であるため、給水管の水をすべてなくせば、給水管が凍結することはありません。
まず、トイレの止水栓をしめましょう。
次に給水レバーを回し、トイレタンク内の水をすべて抜きます。
ウォシュレット付きの場合はウォシュレットの水抜きも必要です。
この水抜き方法は、メーカーや機種によって異なるため、取扱説明書を確認しながら行いましょう。
ヒーターを導入する
ヒーターのついた便器の利用でも、トイレの凍結を防ぐことが可能です。
しかし、ヒーターの使用時間が長いと、その分電気代も高くなるのでご注意ください。
また、家を空ける場合には火事の危険性があるため、ヒーターは必ず電源を切って出かけましょう。
不凍液や凍結防止剤を使用する
不凍液や凍結防止剤を使用して、凍結を防止することも可能です。
不凍液や凍結防止剤は、そのまま水に流しても問題ありません。
便器内だけでなく、トイレタンクの中や配管にも使用するのがおすすめです。
しかし、軍用と記載された不凍液ではなく、住宅用を使用しましょう。
もし不凍液や凍結防止剤が家にない場合は、車用のウォッシャー液でも代用可能です。
特に、寒冷地でも使用できるウォッシャー液を使用すると、マイナス40℃程度でも耐えられるようになっています。
車用のウォッシャー液で代用する場合は、水と半分に割って、そのまま便器内に流しましょう。
流動式トイレに交換する
トイレの凍結予防として、流動式トイレに交換するのも1つの手です。
流動式トイレは、トイレタンクの中に設置されたダイヤルを回すと、トイレタンク内の水が便器に流れ続ける仕組みになっています。
絶えず水が流れ続けるため、凍結予防に効果的です。
しかし、流動式トイレの水を流しっぱなしにしておくと、水道代も高額になるためご注意ください。
トイレが凍結したときにやってはいけないこと
トイレが凍結した場合には、以下の3つのことはしてはいけません。
- ●給水管に直接熱湯をかける
- ●タンクに直接熱湯を入れる
- ●レバーをまわし続ける
それぞれしてはいけない理由について解説いたします。
給水管に直接熱湯をかける
給水管に直接熱湯をかけることはやめましょう。
排水管は急激な温度の変化に耐えられるように作られていないため、破損してしまう恐れがあるためです。
温めすぎないように、タオルなどを使用してゆっくりと温めるようにしましょう。
タンクに直接熱湯を入れる
トイレタンクに直接熱湯を入れることも避けるべき行為です。
トイレタンクも給水管と同様に、急激な温度変化には耐えられません。
もし直接熱湯を入れた場合は、トイレタンク内の部品が劣化したり、故障したりしてしまいます。
また、異物が入り込んでしまう恐れもあるため、トイレタンク内に熱湯を注ぐのはやめましょう。
レバーをまわし続ける
トイレが凍結した際に、排水レバーをまわし続けることも大変危険です。
凍結している場合は、便器内の水が排出されずに便器内から溢れてしまう恐れがあるためです。
水を流し続けても凍結している場合は流れていかないため、まずは凍結を溶かすことを考えましょう。
まとめ
トイレは寒冷地帯でなくとも、冬場の寒い時期には凍結する恐れがあります。
トイレが凍結する原因は、気温の低下と長期間給水管や排水管を使っていないことです。
給水管が凍結してしまったのか、排水管が凍結してしまったのかによって、対処法は異なります。
まずはどちらが凍結してしまったのかを確認しましょう。
また、トイレが凍結してしまった際は、給水管に直接熱湯をかけたり、トイレタンクに直接熱湯を入れて氷を溶かそうとしたり、排水レバーをまわし続けて無理やり水を流そうとしたりすることは非常に危険です。
給水管と排水管それぞれの凍結対処法を守って解決しましょう。
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